私たちが使っている電気器具や電気配線には、通常「絶縁」処理がされており電気が漏れないように工夫されています。電線などが老朽化して、覆っていた被覆が剥がれてしまうと外部に電気が漏れてしまい、「漏電」してしまいます。漏電してしまうと火災や感電事故を引き起こす恐れがあり、最悪の場合死にいたるケースがあるので大変危険です。では、どうして感電してしまうのでしょうか。
ご自宅の近所で、電線に鳩が止まっている光景を目にしたことはありませんか?電線に触れることによって感電するならば、その鳩も感電するのでは?と不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。それは鳩が感電しないように我慢している訳でも鳩が電気に強い訳でもなく、鳩のからだには電気が流れないのです。人間も鳩も、からだに電気が流れると感電してしまいます。
電気は行きの電流が流れている電線と、帰りの電流が流れている電線の2本が使われています。1本の電灯回路では、100ボルトもの電圧があるのに対してもう1本は0ボルトなのです。電流が流れる仕組みはこの様な電圧の差によるものですが、1本の電線には電圧の差がないため、電線の上の鳩は感電せずに済むのです。
ところで、私たちの生活の中で絶縁不良を起こしても感電して危険な状態にならないように、アース線をつけるなどの安全対策がされているのはご存知でしょうか。アース線をつけることによって万が一漏電していた場合に、アース線に電流が流れて人体に電流が流れるのを防止してくれる効果があります。
この様な対策は大切ですが、漏電している箇所を発見したらすぐに漏電修理業者へ依頼された方が賢明でしょう。